既存住宅売買瑕疵保険(中古住宅売買かし保険)とは、中古住宅の
検査と
保証がセットになった保険制度であり、国土交通省が主導的に取り組んでいます。「特定住宅
瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」(
住宅瑕疵担保履行法)で規定された
住宅瑕疵担保責任保険法人が取り扱う
住宅瑕疵担保責任保険の一つです。
既存住宅売買瑕疵保険に加入すると「
保険付保証明書」を受け取ることができます。(ポイント4で後述)
既存住宅売買瑕疵保険のポイント1(買主)
安心して中古住宅を購入することができます。既存住宅売買瑕疵保険に加入する事業者は登録制であり、事業者情報は公開されています。既存住宅売買瑕疵保険の
加入要件として、専門の
検査機関(
既存住宅状況検査技術者。建築士)による現況
検査が必要です。この
検査により住宅の基本的な性能(耐震基準等)が
保証されます。
既存住宅売買瑕疵保険のポイント2(買主、売主)
中古住宅の購入後に
欠陥が見つかった場合、保険会社から保険金が支払われるので、万一の時でも安心です。
既存住宅売買瑕疵保険のポイント3(買主、売主)
中古住宅の取引に、宅地建物取引業者だけでなく、専門の
検査機関(
既存住宅状況検査技術者)と専門の保険会社(
住宅瑕疵担保責任保険法人)が関与するので、中古住宅に係る
紛争が生じた場合でも、迅速かつ適正な処理が期待できます。
既存住宅売買瑕疵保険のポイント4(買主)
既存住宅売買瑕疵保険の「
保険付保証明書」は、税制特例の証明書類(「耐震基準を満たすことの証明書類」)等として活用できます。
住宅ローン減税や登録免許税・
不動産取得税の減額措置等の税制特例のほか、最大30万円を受け取ることができる「
すまい給付金」の要件の1つを満たすことになります。
既存住宅売買瑕疵保険のポイント5(売主)
ポイント1から4の通り、既存住宅売買瑕疵保険に加入することで買主にとって多大なメリットが生じるため、中古住宅の資産価値向上が期待できます。また、中古住宅を売却する際、取引がスムーズに進む可能性が高まります。
既存住宅売買瑕疵保険の保険会社
保険は、
リフォームかし保険や
大規模修繕工事かし保険と同様、専門の保険会社(
住宅瑕疵担保責任保険法人)が引き受けます。この
住宅瑕疵担保責任保険法人は、
住宅瑕疵担保履行法(特定住宅
瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律)第17条の規定に基づき、国土交通大臣によって指定されています。